医療関係の方または医療に詳しい方にお聞きします。以前皆で登山に行った時仲間が、足を滑らして、頭を切りました。
意識はありましたが、出血がなかなか止まりませんでした。たまたま駐車場に、ワファリンを服用している人がいて、その人に聞いたら飲んでいるとの事でした。私達で出血を何とか止め、救急車で、佐久市の病院に運ばれ手当てを受け、異常がなかったので、車で東京に戻りました。ワファリンって何の病気に使われる薬ですか?もしまた同じことがあったらどうしたらいいですか?なぜ納豆はいけないのですか?この薬を服用している人が食べてはいけないものは他にありますか?
宜しくお願いします
ワーファリンは血液内の凝固因子を阻害して血液を固まらなくするお薬です。
ワーファリンを飲まれる方は、血液が固まって欲しくない人です。
つまり血栓症(もしくは血栓が出来ると困る人)や動脈硬化の強い人(一般的には抗血小板薬が多いですが)などです。
具体的な病名では心房細動、人工弁置換術後、心筋梗塞、脳梗塞などなど・・。
もし同じコトがあればとにかく傷口を押さえ救急車を呼び病院に搬送してください。
そして救急隊員や医師にワーファリンを飲んでいるようだとお伝え下さい。
納豆がいけない理由ですが、納豆にはビタミンKという物質が多く含まれます。
実はビタミンKはワーファリンのターゲットそのものなのです。
つまりビタミンKを摂るとワーファリンの効果が弱まってしまうのです。
実際ビタミンKを全く摂らない生活は難しいかもしれませんが、ビタミンKの含有が多い食品は避けねばなりません。
その他には「クロレラ」があります。
昔の話ですが、某テレビ番組で心臓にクロレラがいいと紹介されたことがあり、その後外来患者さんのワーファリンの効きが悪くなったことがあったそうです。
みんなテレビの言うことは信じるんですね〜。
不思議です。
先の回答者がしっかり回答されていますので、あえて回答するのは如何かとも思ったのですが、「ワルファリンって何の病気に使われる薬ですか」の点につきまして補足しておきたいと思います。
【血栓と止血】
血栓症とは、脳梗塞や心筋梗塞に代表されるように血管がつまってしまう病気です。もちろん人間にとってありがたくありません。
一方、止血とは血をとめる作用です。人間が生きていく上で、なくてはならない大事な働きです。
ところが、不思議なことに、血栓症の時に登場する役者も、止血の時に登場する役者も全く同じなのです。つまり、「血小板」と「凝固因子」が協力しあって止血しますが、血小板と凝固因子の作用が強すぎますと血栓症を発症します。
血液をさらさらにするお薬は、この血小板や凝固因子の働きを抑えるお薬のことを言います。ただし、血液をさらさらにするお薬の宿命として出血の副作用があります。
【血栓症の種類】
1)動脈血栓症(血流が速い環境下の血栓):脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈血栓症など。特に、血小板の作用が強い血栓症です。ですから、治療薬は、血小板の働きを抑えるお薬を使います。代表的なお薬は、アスピリン、パナルジン、プラビックスなどです。
2)静脈血栓症(血流が遅い環境下の血栓):深部静脈血栓症、肺塞栓など。特に、凝固の作用が強い血栓症です。ですから、治療薬は、凝固の働きを抑えるお薬を使います。代表的なお薬は、ワーファリン(薬品名:ワルファリン、商品名:ワーファリン)です。
3)補足:ただし注意が必要です。心房細動からの脳梗塞予防には、アスピリンよりもワーファリンが有効です。なぜなら、心房細動があると心臓の中によどみができて、血流が遅い環境下の血栓の病態になるからです。
【ご参考】
ワーファリンについて
http://aachan1219.jugem.jp/?eid=4156
アスピリンについて
http://aachan1219.jugem.jp/?eid=4161
アスピリンとワーファリンの使い分け
http://aachan1219.jugem.jp/?eid=4181
病気、症状一般
http://aachan1219.jugem.jp/
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