バイアスピリンなど、抗血小板薬内服中で、緊急手術が必要になった場合、どのような対応が必要でしょうか。
抗凝固薬の場合は、ビタミンKや新鮮凍結血漿の投与で対応できると思うのですが・・・
ご指摘のように、アスピリン(アセチルサリチル酸、バファリンも同じ)は不可逆的に血小板機能を抑制します(サイクロオキシゲナーゼを抑制します)ので、内服時点の血小板が存在するかぎりは効果が持続します。
言い方を変えますと新しく産生された血小板にすべて置き換わりますと、アスピリンの効果は完全に消えることになります。
手術の規模にもよりますので、一般論的に回答させていただきます。
抜歯:最近は、抜歯程度ではアスピリンやワーファリンを止めないことが多いようです。むしろ、歯科の先生から、抗血栓療法は止めなくて良いですと言われることもが多くなりました。やはり、中断することのデメリットが無視できないからだと思います。中断中に血栓症を発症してしまったら大変ですので。
さて、緊急手術ですが、かなりの出血を伴う大手術を想定して書かせていただきますと、この場合は、濃厚血小板による血小板輸血を行うことになります。
ただし、手術によっては、あまり出血がないと判断されれば、アスピリン内服中であっても、濃厚血小板を使用しないこともあります。
なお、アスピリン内服中の方が、脳出血などの致命的出血をきたした場合にも言及しておきたいと思います。
濃厚血小板も有効ですが、ノボセブンを使用する方法もあります。ノボセブンは戦闘地帯での外傷、出血にも使用されているという話を耳にしたこともあります。
ノボセブンは、血友病インヒビターや、後天性血友病にしか保険が通っていませんが、いろんなタイプの出血に有効ではないかということで、世界的に注目されている究極の止血剤です。
アスピリン
http://aachan1219.jugem.jp/?eid=4161
アスピリンとワーファリンの使い分け
http://aachan1219.jugem.jp/?eid=4181
止血剤、濃厚血小板
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健康、病気、症状
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